こんにちは、飲食店コンサルタントのキミタです!
皆さんは飲食店を利用した際に帰り道にどのような印象が残っててお話をされてますでしょうか?
料理が美味しかったり、サービスが良かったり、コスパが良かったりなど良かったか悪かったかのようなお話をされてるのではないでしょうか!?印象があればの話ですが、印象がなければ直後でも会話すら生まれて来ません。これがつまり「普通」です。
今回はそんなテーマでお話をさせて頂ければ思います!
ぜひ最後までお付き合いください!
良いサービスと悪いサービス
お客さまに喜んでもらうため、たくさんお店に来てもらうため、飲食店ができることは多岐にわたります。
しかし実際にどんなことをされるとお客さまが喜ぶのかが分からないといったお店も多いのではないでしょうか?
そこで今回はトレタが調査した、「飲食店でされて嬉しかったこと」と「飲食店でされて嬉しかったこと」のアンケート結果をランキング形式でお伝えします。
またランキングの結果から、顧客満足度を上げ再来店につなげる接客ポイントについても解説しますので、リピーター獲得に興味のある方は参考にしてください。
[アンケート概要]
- 有効回答数:本調査330名
- 調査期間:2019/11/6~2019/11/8
- 調査対象:日本全国、20代以上の男女
- 調査手法:Webアンケート
それではまず、飲食店でされて嬉しかったことのランキングから紹介しましょう!
飲食店でされて嬉しかったことベスト5
ポイント1. 「お客さまへの挨拶、声かけ」はやっぱり重要!
1位は「お店の人から気持ちの良い挨拶があった」。2位の「こちらが困ったとき、お店の人がサポートしてくれた」も含めて、お客さまへの声かけに関連することが上位となりました。
お店で挨拶されるのは、お客さまにとって「当たり前」とも思われていますが、そこから一歩踏み込んで「気持ちの良い」挨拶や、丁寧なサポートが加わると、お客さまの印象にも残りやすいようです。
「挨拶は当たり前だと思うが、気持ちのこもった挨拶は伝わる。そういう挨拶を受けたときに嬉しかった」
「こちらの不注意でマイグラスを割ってしまったときに、お店の方がすぐに気づいて掃除してくれた後、サービスで新しい飲み物を持ってきてくれた。感動して、その店のファンになってしまった」
といった回答がありました。
お店の人にとってはなにげない対応でも、常連さんを作るきっかけになり得ることがわかりますね。
ポイント2. 「自分を覚えてくれている」のがわかるサービスとは
3位「「いつもありがとうございます」と言ってくれた」や5位「自分だけに特別のメニューを出してくれた」は、お客さまのことをよく見ているからこそできる接客だとも言えるでしょう。
「いつもありがとうございます。と私のことを覚えていてくれたのが、うれしいです。また、そのお店に来たいと思いました」
「特別な日でもなんでもないのに、通い詰めていたらデザートをサービスしてくれた」
といった回答がありました。
ただ覚えてくれただけでなく、「とてもお客さんが多いお店なのに」「来店回数少ないのに」「週一ペースでしか通わないのに」という前提が付く方も多く、特別気を配っていなければ覚えられないだろう中で覚えてくれたというときに、特に嬉しい気持ちになる方が多いようです。
飲食店でされて嫌だったことベスト5
- お店の人に横柄な態度をとられた 83.1%
- 料理がなかなか出てこなかった 78.6%
- 予約したのに席が用意されていなかった 77.1%
- お店の人が注文をなかなか取りにこなかった 75.7%
- お店の人同士で言い合いをしていた 72.1%
※された経験自体がない方は除外し、「とても嫌だった」「嫌だった」の合計から算出。
ポイント1. 「お店の人の態度」が気になってしまう
1位は「お店の人に横柄な態度をとられた」で、83.1%。そして5位には「お店の人同士で言い合いをしていた」があります。お客さまに直接迷惑をかけるミスをしたわけではなく態度の問題ですが、このように嫌がられてしまう度合いが高いのがわかります。
「態度の悪い対応をされると、二度と行きたくないと思う」
「店の店長らしき人が従業員をアゴで使っているような態度をとっていたとき」
といった回答がありました。
お店からしてみたら、お客さま側の態度が気になった、忙しかったなどのタイミングで、つい態度が悪くなってしまうこともあるでしょう。しかし、うっかりとってしまった態度が、常連さんを失うきっかけにもなってしまっては残念ですよね。
ポイント2. 「予約したのに席が用意されていなかった」は致命的!?
3位の「予約したのに席が用意されていなかった」ですが、「すごく嫌だった」の割合だけ見ると一番高い結果となりました。楽しみにしていた時間がふいになってしまうのですから、当然かもしれませんね。
「予約したのに席の用意がなかったのはまだ手違いで許せるが、満席で待ってほしいといわれたときはもう二度と行かないと決めた」
といった、予約が正しく入っていなかったとわかった後の対応を問題にされる方もいました。
ポイント3.「お店の人が注文をなかなか取りにこなかった」は機会損失に
4位の「お店の人が注文をなかなか取りにこなかった」は、お客さまに不信感をもたせてしまうことはもちろんのこと、お店としても大きな損失に繋がります。
「忙しそうだから声をかけるのはやめておこう」
「呼び鈴を鳴らしたがなかなか来ないので注文は諦めよう」
と思われてしまうと、注文機会を損失しているため、お店の売上にも大きく影響してしまうでしょう。
インバウンドやアレルギー対応も重要
アンケート結果の上位にランクインはしていませんでしたが、インバウンドやアレルギーへの対応を求める顧客は多くいます。
とくにコロナ禍が終息へ向かっている状況においてインバウンド対策は、コロナ禍で落ち込んだ売上を取り戻すチャンスと言えるでしょう。
おすすめのインバウンド対策は下記の5点です。
- 外国語のメニュー・ポップを導入する
- インターネット環境(Wi-Fi)を整える
- キャッシュレス決済に対応する
- SNSを活用する
- 外国語対応ができるスタッフを採用する
アレルギー対応もインバウンドと同様、専用メニューやポップの導入、SNSで対応状況や実例の発信が効果的です。
お店のホームページがある場合は、アレルギー対応に関するページを作成すると、問い合わせの増加が見込めるでしょう。
こちらの例ははっきり良いと悪いが記載されています。悪いに至っては基本的にやっちゃいけないことです。ただ、リカバリーの仕方や教育の方法によってはここにランクインするレベルでは有りません。
普通ってなに?
ここでいう普通とは「なにも印象が残らない」ということを指します。料理の味、サービス、雰囲気、価格すべてにおいてです。
本来、外食は非現実、現実空間や家庭では食べれない物や味、トータル的に裁量の形で提供やサービスが行われるから成り立ってます。
つまり、一緒に食べた帰り道の電車や車の中で、さっきまで食べた店の感想などがなにもないと言うことです。たぶん2回目はないですね。悪い方も然りです。
ただ、店側には一切これはわからないからこそ、一番厄介な問題です。
飲食店を経営している人は皆、美味しい商品を提供したい!や、喜んでもらいたい!など思って経営をしているはずですが、実は「お客様の帰り道の想像ができていない」事がものすごく多いのです。つまり、その場が終わったら終わり。的な考え方です。
まずこれでは一生解決させれませんし(気づかないですからねそもそも)、結構な自己満足で終わってしまいます。
この前テレビで三國清三さんのドキュメンタリーを見ましたが、若かりしのあの方は提供した商品をお客様が残していたらすべて味をチェックしていたそうです。要は何が口に合わなかったのか。そうやってお客様に寄り添って料理を作っていたそうです。
単純な話、料理では「美味しい」か「不味い」か。サービスでは「良い」か「悪い」か。なんです。普通を選ぶと何一つ面白くない店が出来上がります。(※もちろんそこに価値を求めてない店もたくさんあります。それはそれです)
ディズニーランドも夢の国などとよく言われますよね。完全にキャストを含めて非現実空間を与えることを目的としていて、それが実行できているからこそ、皆が口を揃えてそう言うのでしょうね。
紙一重の攻め方と攻める人材育成方法
さて、ここからはでは良いサービスと悪いサービスはなぜ紙一重なのかを紐解きしていきます。
結論「それぞれの価値観によって異なるから」です。
人の感じ方はもちろん異なります。この人には良いことでもあの人は普通、違う人には悪いことに感じる。これはそもそもの価値観が異なるから仕方のないことです。
一つ例を上げると、「1人のスタッフはお客様との会話を大切にしており、必要な情報を自然と聞き出し、サプライズや親切なサービスを心がけています」これめっちゃいいですよね!
ですが、これも別れます。なぜなら?話をして欲しくない人もいるからです。
話すことを楽しみに感じてくれているお客様はまさにドハマリですが、逆もいるということです。
教育者の観点で行くと、彼の長所を伸ばしてあげたいので、バンバンやらせます。逆の人が仮にクレームになりそうなら私はフォローに入ります。ただ、その時に本人には手法として伝えます。
「あなたのその会話を大切にするサービスはとても良いサービスなのでもっと伸ばしてください。ただ、行動を移す前にお客様を観察しジャブを打ちハマるかハマらないかを確認してからサービスの手法を変えていきましょう。対応するお客様の引き出しを増やしましょう。」
みたいな感じです。
これは1例ですが、紙一重のシーンは山ほど有ります。そしてそれが、ほとんどリカバリーされず、起きた事象をスタッフに問い詰め、スタッフの長所を潰しにかかるのです。それが普通の店の出来上がりに繋がります。
もちろん、相性もありますので、人により生理的に受け付けないなどもあります。それは余り気にならないでしょうが、根本的にクレームを恐れてそれぞれの長所を殺し、普通のスタッフの育成に取り組んでいることが崩壊の始まります。
良いサービスと悪いサービスは紙一重ですが、軌道修正をさせるのは経営者や管理者の仕事であり、良いところを抜群に伸ばして上げるのも経営者、管理者の仕事だと思います。
経営してて残念なのは、普通の人が集まる普通のお店にすることです。こういう店は割とトップダウンの人が多い傾向にあります。そうならないように出来ることから改善していきましょう!
いかがでしたでしょうか?
普通って一番ですよ。ですが、空間や気持ちを提供するのに普通ではダメなんです。
同じ3万円コース料理でも家で食べるのと店で食べるのは100%違いますよね!?
それと同じです。店で普通を与えてはダメなんです!そして退店後、お客様が帰り道で喜んで会話してくれてるかな〜なんて想像しながらやるサービスは自信と楽しさを与えます。そんな気持ちを心がけて行えるようにしていきましょう!
最後までお読み頂きましてありがとうございました!
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