こんにちは、飲食店コンサルタントのキミタです!
長く責任者として管理してたり、長く経営されている方は必ずと言っていいほど避けられないクレーム対応です。これはもちろん、故意に起きるものではなく偶然にミスや対応の遅れなどによって積み重なって起きるものです。
今回の記事は対応の仕方や見分けなどお話できたらと思います!
飲食店のクレームとは
飲食店では人や料理に関するクレームだけではなく、言いがかりのようなクレーム対応も発生してしまう場合があります。クレームを装った詐欺事件も過去にはありました。
飲食店で多く発生するクレームの事例を紹介します。
サービスに対すること
・接客態度が悪い
ホールスタッフの言葉遣いやお客様への態度について指摘を受けた場合は、まずお詫びをして事実確認をしましょう。しかし、お客様が求める接客のレベルと、店舗のレベルがそもそもかけ離れているという可能性もあります。
・従業員の私語が多い
ピーク時間でない、少し余裕のある状況では、従業員同士の会話もお客様に聞こえてしまう事があります。業務上必要な会話でも、私語と勘違いされてしまっている場合もありますが、そういった釈明をするのは得策ではありません。
・スタッフを呼んでも来ない
お客様への目配りができておらず、お客様をお待たせしてしまう事になります。人員不足の場合は求人をかけ、従業員の怠慢の場合は教育体制の見直しが必要です。
・提供する料理や飲み物をこぼした
気を付けていても、提供時に手元が狂いお客様へかかってしまう場合もあります。やけどがないか、他の場所にもかかっていないか確認をしましょう。クリーニング代や治療費が発生する場合もあります。
・商品の提供時間がかかりすぎている
飲食店では、繁忙期やピーク時間に提供時間が長くかかってしまう事も珍しくありません。まず謝罪をして、提供可能な時間を伝えます。
・お釣りの金額が違う
手動レジの場合は、気を付けていても避けられません。レジ金の確認をして、間違いがないか確認をします。何度もお釣りのミスが続くようであれば、セルフレジの導入を検討するのもひとつの手です。
料理に関すること
・異物混入
虫、髪の毛、たわしの破片などの異物が混入することは絶対にあってはならないことですが、毎年食品関係のクレームの上位になっています。害虫対策や従業員の身だしなみを清潔にし、調理場やホールも衛生的に保ちましょう。異物混入に関しては、買ってもいない商品に異物が入っていたとクレームの電話を多数の店舗にかけ続け、企業から謝罪の金品を巻き上げていたという詐欺事件もありました。
・注文した料理とは違う料理が来た
お客様が注文時点でミスをしているという場合もありますが、その証明をするのは難しいです。謝罪して再度料理を提供する必要があります。
・食器が欠けている
食器の状態は常に確認しておくべきですが、お客様へ欠けた食器で料理を提供してしまった時は、お客様がその食器によって怪我をしていないか確認をします。怪我がなければ、料理を作り直して新しい食器で提供しましょう。
・メニューの写真と実物が違う
メニューの写真と全く同じものを毎回提供できるわけではありませんが、写真とあまりにもかけ離れていると不当景品類及び不当表示防止法の「優良誤認表示」に該当する可能性があります。お客様が消費者庁へ通報することもできるので、写真を載せたメニューを使う場合は注意が必要です。
予期せぬトラブル
・食中毒や腹痛
食品を扱っている以上、食中毒が発生してしまう可能性はあります。食中毒に関しては、必要に応じて保健所とのやりとりも必要です。食中毒の疑いがある場合は、一般的に以下の流れで対応します。
- お客様の現在の症状、来店日時、食事の内容、連絡先などを確認。
- 謝罪をし、病院受診と診断書を依頼。
- 食中毒のおそれがある食材が残っていれば保存。
- 同じ料理を食べた他のお客様にも同様の症状があるか確認。
- 保健所へ連絡し原因調査。
調査を経て、飲食店側に原因がある場合、治療費や慰謝料等の支払いが発生することもあります。
https://sharedine.me/media/know-how/restaurant-complaint-cases
つまりクレームとはお客様が来店し受ける商品やサービスに対して支払う対価が異なった場合に起きる。(期待値なども含む)や商品を提供して事故などが発生した場合に提供するお店としてふさわしいかどうかを判断し相応しくない場合発生します。
ただ、十人十色とはよく言いますね、人により早いや遅い、感じ方や美味しいの尺度などすべて異なります。これらを未然に防ぐために飲食人は目配りを怠る訳には行きません。管理者ともなると必須の能力になるでしょう。なければクレームの嵐です。
目配りはこちらに掲載しております。
具体的なクレーム例
飲食店で発生しやすい5つのクレーム
飲食店で発生するクレームに対して適切に対応するためには、どういったクレームが発生するのか把握しておかなくてはいけません。
飲食店で発生しやすいクレームとしては、5つがあげられます。
- 待ち時間が長い
- 料理の味が悪い
- 料理に異物が混入していた
- 店員の接客態度が悪い
- 注文したものと異なる料理を提供された
それぞれ詳しく解説していきます。
待ち時間が長い
飲食店では、お客さんが待たされるタイミングがいくつもあります。
- 入店してから席に案内されるまで
- 呼んでから店員が注文を取りにくるまで
- 注文してから料理を提供されるるまで
繁盛している店舗や週末などお客さんが多くなる日・時間帯によって、入店できるようになるまで待たされることもあるでしょう。
店側としても意図的に待たせているわけではないので、多少の待ち時間は大人しく待っていてほしいのが本音ですが…待ち時間が長いと、どうしてもクレームに発展しやすくなります。
待ち時間が長いことに対するクレームを抑制するには、待ち時間を発生させない・長引かせないように工夫しなくてはいけません。
料理を提供する時間の短縮には限界があるので、
- お客さんが入店してきたらすぐに案内する
- 自分の好きな席に自由に座れる形式にする
- 注文で呼ばれたらすぐに注文を聞きにいく
- 注文用タブレットを導入する
- 券売機を導入する
など、料理提供以外の待ち時間をなるべく減らす取り組みをおこなうようにしましょう。
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料理の味が悪い
飲食店はお金を払ってご飯を食べる場所なので、提供された料理の味が悪い場合もクレームにつながる可能性があります。
料理の味にクレームをつけられるケースは稀ですが、味の好みや味に対するこだわりは人それぞれなので発生してしまう可能性はゼロではありません。
味に対するクレームが多い場合、「複数の人が提供している料理の味に違和感を感じている」ということになるため、味付けの見直しが必要になるでしょう。
この場合は、従業員など第三者の意見も取り入れながら味を改良していくしかありません。
ただ、注意しなくてはいけないのが、「味が良くなかったから無料にするべき」などといったクレームについてです。
これらのクレームは飲食代を無料にしてもらうことを目的として、最初からクレームをつけるつもりで来店している可能性があります。
クレームをつけているにも関わらず完食しているなど不自然な点がある場合は、相手の要求に応じず、毅然と対応するようにしましょう。
料理に異物が混入していた
髪の毛や虫など、「料理に異物が混入していた」というクレームは飲食ならではです。
SNSなどに画像付きでアップされて拡散されるなど、炎上につながりやすいクレームでもあります。
このクレームを防ぐには、異物が混入する可能性を徹底的に排除するしかありません。
キッチンを定期的に掃除して虫や害獣が発生しないようにするのはもちろん、帽子の着用や髭剃りの徹底など経営者自身や従業員の身なりにも注意する必要があります。
また、食材に虫が付着してしまっているケースもあるので、食材の状態をしっかり確認した上で調理するようにしましょう。
店員の接客態度が悪い
店員の教育が行き届いていない飲食店で発生しやすいのが、店員の接客態度に対するクレームです。
飲食店の雰囲気や客層によって求められる接客の質は異なりますが、あまりにも接客がなっていないと、どういった店舗でもクレームに発展してしまう可能性があります。
ただ、店員の接客態度が悪いのは経営者の責任です。
経営者が従業員の教育システムをしっかりと整えておけば、接客態度へのクレームが発生してしまうことはありません。
接客用のマニュアルを用意し、研修期間を設けるなどして、最低限の接客を習得させた上で接客をおこなわせるようにしましょう。
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注文したものと異なる料理を提供された
飲食店では基本的に複数のメニューを取り扱っているため、「注文したものと違う!」というクレームもよく発生します。
お客さんが勘違いしているというケースもありますが、その証明が難しいため基本的には謝って料理を提供し直すなどの対応をしなくてはいけません。
このクレームを予防するには、
- 注文内容の繰り返し確認を徹底する
- タブレットや券売機を導入してお客さんに選んでもらう
などの対応が必要になります。
実はクレームを言う人の特徴として「起こった事象をその時に言う人」と「後日、メールや評価などで行う人」がいます。
あなたはどちらがいいと思いましたか?
一見、後日連絡の方が楽です。(評価や本部などへの連絡後メールや電話での対応)ですが、一番の落とし穴は事後過ぎて伝えられている事象を正確に覚えていない。ということと謝罪の難易度を格段に上がっている。ということです。
メールや電話は相手の表情を確認できない分、読み取る事が非常に難しいです。ましてや起きてしまった事象に対して謝罪の気持ちがなかなか伝わりにくいのも一つあります。
その時は詰められたり、怒られたりするので嫌な気持ちになりますが、その時に対処出来る方が傷口は広がりません。また、怒りのボルテージも上がりません。言わずに帰してしまうと必ずと言っていいほど対応の有り得なさを話します。そして都度ボルテージは上がります笑
クレーム対応を未然に防ぐのは100%無理です。ただ、傷口が広がらないように対応することやクレームになる前に対応をすることは可能です。
そうやって少しずつでも精神的なストレスから解き放たれるようにしていきましょう。
クレーム対応例
では、どうやって未然に防ぐのか。
- 目配り気配りの強化。(管理者となる人は観察と行動が一番重要です。自分の目で満足度チェックを行い、必要に応じては声掛けを実施し度合いを図りケアを実施します)
- 適切な商品チェックとオーダーチェック。(混入や提供スピード、提供漏れなどをチェックする。)
これだけで、かなりの確立で件数は減ります。ただ、簡単ではないです。
顧客が感じる怒りとは、1つの事で起きるものではなく「負の連鎖」ですべて始まるのです(※事故などは例外有り)基本は入店に始まり、オーダー、提供、退店の中に積もり積もったものがクレームとなります。本来飲食店に行く際にネガティブなイメージで行く人はいませんよね。ある程度期待を持って行きます。その期待が想像以上に悪いと芋づる式に悪くなります。それをどこで気付いてリカバリーをするのか。これが出来るかできないかでかなりの大きな差が生まれます。
実際は起きたときの対応はこちらです。(ここからはあまり重視してません。企業でも謝罪のトレーニングやクレーム対応トレーニングありますからね。)しっかりとやってしまったことに気持ちと然るべき対応を施すのみです。あとは会社の規定が許す限り裁量を使って丸く収めるのみです。
お客さんからのクレームが深刻なものになってしまう前に、以下のような点に気をつけることで、二次クレームを防ぐことができます。
- まずは不快な思いをさせたことに対して謝罪する
- お客さんの話をしっかりと聞く
- 理不尽なクレームだと感じても反論しない
- 迅速に解決策を提示・対応する
- 再度、謝罪を行い、意見に対する感謝を伝える
1. まずは不快な思いをさせたことに対して謝罪する
お客さんから指摘を受けた際、まずは不快な思いや不便をかけたことに対して「申し訳ございません」と丁寧に謝罪し、その上で起きた状況について落ち着いてヒアリングする場をつくることが大切です。
ただし、反射的に平謝りすることは避けるべきです。お客さんの話をしっかり聞くまでは、全面的に非を認めるような謝罪はしないようにしましょう。万が一、相手が悪質なクレーマーだった場合、その後のやりとりで不利になる可能性があるためです。
まずはスタッフが対応し、納得してもらえなかったり、お客さんの怒りが収まらなかったりした場合は、店長などの店舗責任者が対応をするようにします。
2. お客さんの話をしっかりと聞く
お客さんの話を聞き、状況を把握します。お客さんの話を途中で遮らず、いったん最後まで聞きましょう。疑問点がある場合は、お客さんの話をひととおり聞き終えたタイミングで質問するようにします。
この「相手の言い分をよく聞く」というプロセスを無視して解決を急ぐと、お店の不手際を誠実に受け止めるために話を聞いているのではなく、ただ目の前の問題を解消するための「クレーマー処理」と受け取られてしまいます。
3. 理不尽なクレームだと感じても反論しない
お客さんへの反論を控えることも大切です。「でも」「ですが」「しかし」といった否定のニュアンスを帯びた言葉遣いも、お客さんから反論と受け取られてしまう恐れがあります。
また、お客さんのクレームが事実と違っていても、正論をぶつけるのはよくありません。たとえ正論であっても、お客さんは「口答えされた」と感じる可能性もあり、火に油を注ぐ結果になることも考えられます。仮に納得してもらえたとしても、一連のやりとり自体が周囲のお客さんを含めて不快な体験となってしまうこともあるからです。
多少、理不尽だと感じることがあっても、その場の雰囲気を読み取り、スマートな対応を心掛けるようにしましょう。
4. 迅速に解決策を提示、対応する
料理の作り直しや返金など、必要に応じて問題解決のための対応を行います。
「髪の毛の混入」のような、発生頻度の高いクレームに関しては、事前にスタッフと対応方針を共有しておき、接客を担当したスタッフが自分で判断して対応できることが理想です。基本的にはその場でスピーディーに対応できた方が、お客さんにとっても気持ちがいい対応となりやすいからです。
店長などの店舗責任者が対応を引き継ぐのは、対応に迷った場合やお客さんに納得してもらえない場合に限定するような仕組みを整えておきましょう。
5. 再度、謝罪を行い、意見に対する感謝を伝える
最後に、あらためて謝罪と感謝の言葉をお客さんにお伝えします。例えば、料理の提供が遅かったときに「お待たせいたしました」とひと言そえるなど、自然な接客コミュニケーションが求められます。
マニュアル的に対応するのではなく、人対人であることを意識した温かみのあるコミュニケーションができると、「感じのいい店だな」「ちゃんとした店だな」と、お客さんが抱いていた不満が好印象に転じる可能性もあります。
クレーマーを見分ける方法
正直に言うとかなり難しいです。とは言うのも対応の出方次第ではどちらにも変えることが出来るからです。(本当のクレームといちゃもん)ただ、作られた事故やミスなどはただのクレーマーです。スタッフを信じて然るべき対応をするべきです。
起きた事象があることに対してのクレームは気をつけてください。こちらもしっかりと謝罪や対応をしつつ、反面クレーマー気質があるかないかは見極める必要があります。
ちなみに客から「金銭のディスカウント要求」や「サービス提供」などを求められたらこれは完全にクレーマーです。退出させてください。笑
嘘です。お断りした上でお客様の要求とこちらが対応できる範囲に折り合いをつけるようにするしかできません。タダにしろ→大変申し訳ございませんが、(料理がまずいクレームに対して)相当量を召し上がられておりますので無料にはできませんが、こちらの不手際もありますので今回は私の判断でこちらの商品は20%OFFでご対応させて頂きます。など双方の折り合いをつける他有りません。そもそも権限などがありますので、店長クラスに無償にする権限は余りないはず。。ケースバイケースですが、自分の裁量でどこまで対応できるかは事前に確認しておいた方がいいかも知れませんね。
注意点
- 金銭やサービスの提案を最初からしない
- 言い分を確認した上でスタッフのヒアリングを行う(正しいかどうか)
- 非がないものや食中毒など本当に店からの確証がないものを謝罪しないこと。(認めたら突っ込まれます)
※お腹が痛いってその場で言われたらまず間違いなく店から出たものではないです。そんなに即効性の高いものは有りません。それ以前の食事です。電話で後日合ったとしても同様です。
いかがでしたでしょうか?
今回はクレームについてお話させていただきました。
起こった事実の対応などはありますが、実は起こる前のの対応がとても大切です。そして自分を守れます。ですが、必ず経験はします。私ももう数え切れないくらい対応しましたし、1ヶ月以上も電話や呼び出し、ソフト監禁(5時間位)対応などもしてました。精神的には参りますが、今となっては良い経験です。その都度、クレームを起こさないようにしようって思いますが、無理です笑
ただ、紹介したように99%は未然に防げるって思ってます。この2つだけです。
ぜひ実践して見てください。そして分からなければいつでもコメントください!
最後までお読み頂きましてありがとうございました!
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